家の中を整理していると、すっかり忘れていたものを見つけたりします。
5年前の取材の冊子が出てきました。
ドライブを楽しむカメラ女子の設定。
ちょうど5年と少し前。
夜勤明けでの取材でした。撮影したのが2月で薄着で半日色々なところへ行ったのでお腹を壊したことを覚えています。
記事の内容を見ると基本的には今の自分と何も変わっていないのでした。(見た目の話しではありません)
介護を受けている高齢の女性でも、お化粧をすると気持ちが若返って、前向きな気持ちになる。
できるならその生き生きした表情を写真としていつでも見られるようにしてあげたい。
同じことをずっと言い続けているんだな・・・。
なんだか少し恥ずかしい・・・。(笑)
そして、思い出させてくれたことがこの記事に書いてありました。
写真をもっと上手に撮れるようになりたいと思ったきっかけのひとつ。
おばあちゃんの介護の程度が進んだため、別々の生活をしなければならないご夫婦がいました。
私は担当のケアマネでもありました。
お別れの日、おばあちゃんは目一杯おしゃれをして綺麗にお化粧しました。
おじいちゃんは、おばあちゃんを見て
「とても綺麗だよ」
と声をかけてくださいました。
おばあちゃんは照れ臭そうに、でもとても嬉しそうで少女のようでした。
目一杯おしゃれした2人は一緒に食事をしました。
2人は若いカップルのようでした。
そんな光景を写真に残しました。
それととても美しく変身したおばあちゃんの姿も。
2人一緒の写真とおばあちゃんのお写真をおじいちゃんに。
2人一緒の写真とおじいちゃんの写真をおばあちゃんに。
それぞれお渡ししました。
数ヶ月後、おじいちゃんが私に
「僕は毎日、撮ってもらった写真の妻に向かいおはようと声をかけるのが日課なんだよ。ありがとうね。」
と言いにきてくれました。
当時 おじいちゃん100歳 おばあちゃん96歳
時間を写真として残す素晴らしさを、その時感じました。
メイクも幸せにできるけど、写真はその幸せをもっと長く保つことができる素敵なツールだと思ったのです。
まだまだ修行がたりませんが、やっぱりたくさんの人にこのおじいちゃんとおばあちゃんのような幸せな時間を写真に残したいと改めて思う私でした。